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子どもに寄り添う - 少年事件・学校事故への取り組み(野口善國)

【1】少年事件〜お子さんが逮捕されたら

野口法律事務所の少年事件、学校事故・事件への取り組み

1 まず事実を確認

警察に聞いてみる

誰でもわが子が警察に逮捕されたらびっくりしてしまいます。思い余って、弁護士、その他、信頼できる誰かに相談してみたくなりますね。

ところが、相談される人としては、お子さんが一体どんな事件、どんな行動をしたのかが、わからないとアドバイスのしようがありません。

お子さんが逮捕された場合、警察署から逮捕された事実と留置されている場所の連絡があるのが普通です。

しかし、事件の内容については、ほとんど教えてくれないことが普通です。警察署に行って、取調べの担当官に直接会った時に、担当官が親御さんに同情して多少のことを話してくれる場合もありますが、それも詳しいことは教えてくれないのが普通ですし、警察の見方がいつも正しいとは限りません。

友達に聞く

そうすると、親としては、藁にもすがる思いで、その時に居合わせたけれど、逮捕されなかった友達に聞いてみようと思います。

しかし、その友達はどうしても自分を守ろうとして自分に都合の良い話をするかもしれませんし、お子さんが逮捕直前に友達と口裏を合わせていて、友達はその筋書きを話そうとするかもしれません。

もっとも、逮捕される前は、友達と口裏を合わせて、否認をしている少年も大抵は数日もすると、取調官の追及に負けて、自白をすることが多いです。

友達の話を鵜呑みにするのも危険です。

しかし、だからと言って、警察官の説明がいつも本当で、友達の話がいつも嘘だとは限りません。事案によっては、友達が大事なアリバイ証人ということもあります。

ところが、その友達も、初めのうちは、警察の事情聴取で真実のことを言ってくれていても、警察官に脅されて警察の言いなりの内容の調書を作られてしまうことがあります。

私の経験でも、無実を証明しようとしてくれた友達に対し、警察官が「そんな事を言うなら、お前を今日逮捕するぞ。逮捕は簡単にできるんだ。今日泊まっていくのか」などと脅かしたり、書類で顔面を叩いたりした事例がありました。

アリバイを話してくれる友達がいたら、なるべく録音しておくのが賢明です。

弁護士に聞いてもらう

野口法律事務所の少年事件、学校事故・事件への取り組み

最近は逮捕された時に「当番弁護士」といって、無償で、弁護士に1回だけ面会に来てもらえる制度がありますし、多くの事件では「被疑者国選」といって、国の費用で勾留された人に弁護人を就けてもらえることになっています。

これらの場合、弁護士は、お子さんと警察官の立会なしで面会することができます。したがって、警察官の前では本当のことが言いにくくても、弁護士との面会では安心して本当のことを話すことは多いのです。

したがって、まず当番弁護士や国選弁護人によく相談することが大事です。

一定の軽微な事件では国選弁護人が就かない場合がありますし、何かの事情で弁護人の選任が遅れることもあります。このような場合や弁護人とのコミュニケーションが取りにくいという場合には、ご自分で弁護士を探す必要があります。

この場合、少年事件に堪能な弁護士を探したいと思われるのは当然ですが、そのような弁護士は弁護士全体の1〜2割程度と思われます。おおむね弁護士会の子どもの権利委員会に所属している弁護士です。

本人も本当のことを言うとは限らない

ところが困ったことに、少年事件、特に中学生など年少の場合には、取調官と弁護人との区別もよくわからなかったり、大人一般に対する不信や取調官の脅迫などで、本当は無実なのに、弁護人に本当のことを言わないということがあります。

野口法律事務所の少年事件、学校事故・事件への取り組み

特に重大な犯罪の場合にその危険が大きいのです。一方、お子さんが何とか言い逃れようとして、弁護人にも嘘を言うこともあります。

もっとも、経験を積んだ弁護士なら、少年が本当のことを言っているかどうか大体は判断できます。

実際は、罪を犯しているのに、少年がそれを否認していると、自分の行為について反省することは困難ですし、被害者との示談の話もできません。

弁護人は少年の言い分に十二分に耳を傾ける必要がありますが、少年が本当のことを言っているのかどうかは慎重に判断せねばなりません。

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