子どもに寄り添う - 少年事件・学校事故への取り組み(野口善國)
少年非行の減少について 〜野口善國のつぶやき
犯罪白書等からでもわかるように、10数年前から少年非行(少年事件)は減少傾向にあります。
特に、ここ数年は少年事件が減少していることは、私の担当する少年事件の数が非常に減少してきたことからも実感しています。
かつては、年間10件もの少年事件を担当していたのに、ここ数年は年2~3件という状況です。
少年非行が減少すること自体は喜ばしいことですが、それでは子どもの問題行動が減少しているのか、子どもたちが安心して生活しているのかというと疑問です。
昔のような荒々しい番長とか、大集団で我が物顔に走り回っていた暴走族とかはほとんど消滅していますが、子どもらの間のいじめはますます広く、深くなっていき、命を絶つ子どもも後を絶ちません。昔は非行とはあまり縁がないと思われてきた品行方正な優等生と見られる子どもらの中にも陰湿ないじめがはびこるようになっている気がします。
いじめる子も、いじめられる子も、あまりパワーがなく、生きている目標を持てないような気がします。
この状況は大人も同じではないでしょうか。在特会の民族差別的言動、職場でのパワハラ、非正規従業員への差別的待遇の存在などを思わざるを得ません。
また、日本の子どもたちの自己評価が低いのも気になるところです。
私達大人が、一人一人が大事にされ、生きがいを持って暮らせる世の中を作る努力が必要なのではないでしょうか。